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日本酒
 何かと慌しい季節ですが、年末から年始にかけてはまとめてのんびり過ごせる時期ですね。
 冬の短い日が落ち、我が家の食卓も温かい鍋の湯気に包まれて、行く年の憂さを忘れ、新しい年に思いをはせて・・・。となると、やっぱり手元にあるのは清酒ですね。それも、いつもよりちょっといい1ランク上の酒を・・・。

 酒の味について一番よくいわれるのが「この酒は甘い」とか「辛い」と表現されます。酒の味は大まかにいって糖分の量と酸味のバランスによって決まるといわれています。
 
 日本酒度
 清酒の糖分は一般に日本酒度で表されます。日本酒度は水に対する酒の比重を日本酒度計という比重計で計ったもので糖分が多ければ重く、少なければ軽くなります。つまり酒度計がたくさん沈むと「糖分が少ない辛ロでプラス」、あまり沈まないと、「糖分の多い甘ロでマイナス」の表示になります。
 つまり、プラス、マイナスの数値が多くなるほど、より辛ロ、甘ロの度が増えるわけです。
 
 人生甘辛、酒も甘辛
 しかし、人間の酒に対する味覚は日本酒度(糖度)だけでは決まりません。実際に口に含んで舌にまとわりつく感じや、のどこしの後味の具合などが大きく影響してきます。とくに酸味の量が酒の軽さ、重さの決めてとなります。酸度は清酒の場合、1.4程度が平均値とされていますが、酸度が多ければ「濃醇なロ当り」となり、酸度が少なければ、「より淡麗の味わい」となります。
 味覚の面からみると酸度が多ければ「辛ロ」に、酸度が少なければ「甘ロ」に感じるように働きます。例えば吟醸酒は一般に糖類が少なく日本酒度はプラス(辛ロ)となりますが、酸度が低いので口当りは甘く(さっぱりした)感じられるものが多いです。

 要するに酒の味は「甘、辛、酸、苦、渋」の5つの味のバランスによって決まるといってよいでしょう。あとは飲み手の気使い。飲む人の体調や嗜好、飲む温度、肴との相性、雰囲気などによっても味覚は変わってきます。この微妙さが酒の味わいをより深いものにしているのではないでしょうか。
 
文●カクテル・アーティスト 吉田 貢(Y&MBar KISLING)
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